さて、ボーリング場。
ダウンタウンの「植物ダイニング」系列の店らしい。
店内は南国の植物でうっそうとしてる。
ボーリングやる前に、お昼ご飯にしようかな。
「ハンバーガー下さい!」
「へい、ラーメンお待ち!」
「……なんでだろう」
そして俺は何で文句も言わずに、出されたラーメンを食ってるんだろう。
トイレ……。
あ、フィットネスクラブの会長さんだ。
小さな町とは聞いていたけど、知っている人をよく見かける気がするなぁ。
それでは、いよいよボーリングでもやってみますか。
近藤はジュース飲んでくつろいでるけど。
「えぇぇーーーい!」
見ての通り、ボーリングも初体験。だったと思う。
「おおー」
あんな投げ方にもかかわらず、意外といけるもんだね~。
(ホット買ったつもりが、冷いのだった……)
ボーリング、しないの?
もう一回。
隣のお兄さん、ものすごい喜びよう。
「あーーーーーーーーっ! 俺才能あるかもーーーーーーーーー!?」
「そろそろ帰らね?」
「もうそんな時間だっけ。ところでチャーリーは?」
「そういや姿が見えないな。先に帰ったんじゃねぇの」
「何も言わずにいなくなるなんて、どうしたんだろ」
「さあ。明日学校だし、俺、早く帰って宿題しないと。
ヴァズゲンも宿題やってないだろ?」
「俺がすると思うか?」
「知らねーぞ。また先生に怒られても」
宿題をあそこまで溜めると、もうどこまで溜まるかが楽しみだったりするんだよね。
「あら、奇遇ね」
チャーリーのお姉さんだ。
相変わらず見事なアフロ。
「こんばんは、ヴァズ君。うちの弟見かけなかった?
今日は季節外れに植えたキュウリの手入れを頼もうと思ってたのに、消えちゃったのよね~」
「あ、見てないですね」
「そっか」
お姉さんが来たから、逃げたんだな。あいつ。
さあ帰ろう。
おや、フェニックスさんだ。
本当に小さな町だよね。よく会うわ。
「こんばんわ~」
「こんばんは。お姉さんも元気してる?」
「元気すぎるくらいですよ。フェニックスさんは、仕事うまくいってます?」
「……」
動きが止まったよ。
「えっと、前の店は辞めて今は別のレストランで働いてるんだ。
コンサートホールの上にある、ロンドステの分店なんだけど。
よかったら、遊びに来てね」
「……俺達の稼ぎじゃ、ちょっと無理かも」
今度こそ、本当に帰宅。
姉貴は今頃仕事かな。
……ちゃんと仕事いったのかな。不安だ。
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