彫刻ノームにノックアウトされた魔法のノームは、いまだ目覚めません。
石だけに、さぞかし痛い拳だったのでしょう。
彫刻ノームと魔法ノームの静かな陣地争いが続く中、功さんはのんびりガーデニング。
おいしそうなトマトが実っていますね。
そんな優雅な朝が、一変。
朝食を作ろうとしていたら、初の出火です!
「うああああ! 燃える! 燃えてるよ!!」
功さん、「鍛錬されてる」んでしょ?
火事くらい平気だよね。
とか思ってみていたんですが、ずっと大慌てしながらファイヤーダンスを続けています。
やはり「勇敢」とか「命知らず」じゃないと、自発的に消化してくれないんでしょうか。
仕方がないので、消火指示を出しました。
家が小さいので、グズグズしていると家財一式なくなります。
「うおおおお」
隣の床にも延焼。
家が小さいので消防士を呼んでも役に立たないのは目に見えています。
ひたすら頑張れ。
どうにか鎮火。
シリアルでわびしい朝食です。
とどめに、シンク壊れた……。
ついでにトイレも詰まってた。
最悪な一日の始まりです。
壊れたシンクの後始末。
「疲れた。ベイレス家すら遠い……」
お出かけする気力もないです。
今日は自宅で洗濯です。
「ふう……」
洗濯物干したところで日が暮れてきました。
「くそっ。仕事が何もできなかった」
今から依頼を受けても何かと面倒なので、張り込み捜査だけしに行くことにします。
「お金落ちてないかな」
「ビーチは今日も砂だけだった」
冴えない一日が終わり、極めつけに水着姿のまま床で力尽きた功さん。
なぜベッドまでたどり着けなかったかというと……。
二段ベッドの梯子の前で、彫刻ノームが物思いにふけっていたからです。
よそでやれ!
翌朝。
魔法のノーム、一人復活!
「家事してたら、今日も日が暮れた……」
功さんは夕食をパブで食べていました。
おや、そこにいるのはウェイ・キーン。
「こんばんわ。あれからどう? 意中の人には告白できた?」
「まだ……」
しかしウェイさん、本当にバックのことが好きなのかなぁ。
いまだに恋人がいないようです。
「誰か俺に仕事をくれ」
警察署で依頼の検索。
どうやら車が消えた事件のようです。
ビーチで張り込みって、昨日もうやったんだけどな。
「金も落ちてなかったのに、なんでまたこんな時間にこんなところでこんな恰好を……」
む、誰も来ないと思ったら、怪しい二人組が現れました。
しかも片方の女性、以前引き受けた、ノーム虐待事件の犯人じゃありませんか!
「で、捜査の結果、あんたが盗難車を裏で売りさばいていたと出たんだが……」
「え? そんなことしてたっけかな」
結局委託販売所のレジのお姉さんを追い詰めました。
あの委託販売所で、そんな裏取引があったとは。
ツインブルックの裏の顔が、どんどん暴かれていきます。
(そのうち、町の住人すべてが何かしら犯罪に手を染めるんじゃないだろうな)
願わくば、癒しのベイレス家だけは潔白なままでいてほしいものです。
「よお。なんだか久しぶりに訪ねる気がするぜ」
「再々来なくてもいいのに」
あら、今夜はお姉さんがお出迎え?
テイ君はどうしたんだ。
どうやら宿題をしていたようです。
それにしても相変わらず、両親は夜遊びで出歩いてるんですね。
せっかくだし、二人を連れてファミレスにいきましょうか。
そしてそのファミレスで。
ついにウェイ・キーンの思い人バック・グリーンと偶然出会いました。
……やっぱり、男だった。
ウェイ・キーンの思いがかなう日は来るのでしょうか。
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