木曜日早朝。
昨日早く寝たせいか、夜明け前に目が覚めた。
「俺の雪だるま作りのスキルも、なかなか上がったな~」
暇なので、雪だるまで楽しさ上げ。
ちなみに家の前は、姉貴の寝室の窓からよく見えたりする。
「髪型変えよっかな。
冬でも運動して汗かくと、髪が首筋にまとわりついて面倒だし。
でも、冬だから首元暖かくしてたいし。
こんな感じでいいかしら」
姉貴も早くにご起床。
「オッケ♪」
あいも変わらず素晴らしい出来。
しかしもっと嬉しいことは、この直後に起こった。
「大雪で休校!? うわー!! やった~~!!!」
これで今日は遊びまくれるっ!
「おい、今日休校だって!」
「マジで?」
「俺の脳内放送局から、確かにそう聞こえた!」
シムは皆、脳内に受信機があって重要なお知らせはそこから聞こえる。
あまりのうれしさに、新聞配達の少年とハイタッチ。
「ま、俺はこの大雪の中でも新聞配達だけどね……」
「あ、そっか」
「気が利かなくって、わりぃな。
これで温かいコーヒーでも飲んで」
「いや~、催促しちゃったみたいで悪いね♪」
しっかりしてるね。
俺も見習わないと。
それにしても今日休みかぁ。
改めて考えてみると、何すればいいんだろ。
「お早う」
「姉貴も起きてきてたんだ」
「私も雪だるま作るから、手伝って」
「ラジャー」
「よいしょよいしょ」
「な~んか、久しぶりにのどかな朝よね」
「うん。早起きもいいもんだよね~」
「顔は私が作るからね」
「分かってるって」
そして、どんな雪だるまが出来るかも、俺は分かってる。
「うん、決めた!
これでいこう。これしかないわ!」
今年もこんにちわ。
凶悪雪だるまユッキー1号。
「さーて、私は仕事ね~」
「ごくろーさま。家の掃除は俺が後で一通りしておくよ。
今日はたっぷり時間があるし」
「じゃ、頼んだわよ」
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