クラッシュから復帰して、今度はサマンサの結婚式です。
それにしても、区画が重い……。
「サマンサ、幸せな家庭を築こうね」
「そうね。末永くよろしくね」
魔女の秘密、どこまで守り通せるのでしょうか。
「幸せな人達を見るのは、いいものですねー」
「なんのお若いの。次はあなたの番かもしれませんよ」
今度は修羅場も起きず、和やかムードです。
とはいえ先程から頻繁に、ご近所さんが入れ替わり立ち代り玄関のチャイムを鳴らしていきます。
恐らく、「夜遅くまでうるさいぞ」と苦情を言いに来たんでしょうが。
ごめん、もう少しだけ辛抱して。
二人の門出に盛大な拍手!
夫婦にとってはまさに喜びの絶頂です。
こちらのお客さんも、良い笑顔です!
彼女は同じアパートに住むヴィヴィアンさん。
夫と死別しましたが、今は新しい旦那さんと結婚して幸せに暮らしています。
その頃の惨劇その1ダイニング。
執事が大量に用意した昼食が、放置されて悪臭を放ちまくってます。
ピンポーン♪
「だから今一体何時だと思ってるんだよ!!」
惨劇その2眠れないご近所さん。
この人、別棟からわざわざ苦情を言いに来ました。
深夜1時です。
「はい、あ~ん」
ぐさっ
と、フォークが刺さってます。コナーさん白目むいてます。
でも幸せだからいいんです。
常にクラッシュの危険と隣り合わせのパーティーでしたが、無事に終了。
「ハネムーン行きたかったね」
「うん。海にね」
ハネムーンで頭一杯の夫婦でしたが、早速子作りをしてもらうことにしました。
ゾンビおばあちゃんに、早くひ孫を見せてあげたいですしね。
「よーう、コナー。今日のパーティーにさぁ……。
あら、俺邪魔?」
新婚夫婦の寝室の壁飾りをわざわざ観賞しに来たジョフ。
実は、サマンサの事が気になっていたりするんです。
幼馴染の新妻に手を出さないでね。
「やれやれ、独り者は肩身が狭いね~」
そんなジョフさんには、幼馴染にもそのお嫁さんにも、誰にも言えない秘密がありました。
そう、彼もまたいつのまにか魔法使いになっていたのです。
「友達になった女の子がまさか魔女だったとはね~。
面白そうだから魔法教えてもらったけどさ~。
俺はやっぱ魔法よりウフフの方がよかったな~」
はい。
ベラドナコーブの光と闇の魔女は、二人ともジョフさんのお手つきになってます……。
「アルマンド!
ウフフしよっ。ウフフ!」
「ず、ずいぶん積極的だね……」
タラさんがいるので、こちらの夫婦はしばらく赤ちゃんはお預けですね。
タラさんが成人して結婚して家を出て行ったら、家族の人数に空きが出るんです。
というか、出て行くべきはジョフさんな気もしますが。
しかしコナーさんはだらしない幼馴染のジョフさんを心配しているしなぁ。
悩みます。
パーティーが終わり、家の住人が寝静まった頃。
ゾンビおばあちゃんことコラリアさんの時間が、やってまいりました!
「そろそろ隠し部屋から出てみようかねぇ」
「あらまぁ、綺麗なリビングだこと」
おばあちゃんは昼間寝て夜活動するという生活スタイル。
「はい、こんばんわ。
チルチル、私があなたの本当のご主人様よ。
ほ~れほ~れ、食え」
「わおん」
またそんな高い所からエサあげて……。
新しい小型犬はチルチルと命名しました。
昼は他の家族が遊んでくれるし、夜はおばあちゃんがいます。
甘えんぼなチルチルには、まさに天国でしょう。
「あんたは本当にミルミルにそっくりねぇ。
ミルミル、良い家族にもらわれてるといいんだけど」
「くんくん」
公共エリアの水槽にも魚を入れてもらいました。
アパートが寝静まると、ゾンビがうろつきだす……。
まさにホーンテッドマンションです。
「にゃん!」
「にゃにゃにゃ!!」
オロミーとモロミーも、隠し部屋で退屈していないようです。
たまに喧嘩もするけれど、二人はとっても仲良し。
サマンサ夫婦、キンバリー夫婦、タラさん、ジョフさん、そしておばあちゃんとオロミー、モロミー。
総勢7人と2匹の大家族の生活が、超重力アパートにて始まります。
……またきっとクラッシュするんだろうなぁ。いくらか軽くなるよう、工夫してみます……。
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