「私、こっちにします」
無難に滑り台を選ぶ人。
「水泳の方が、ちょっと慣れてるかな」
そういうフェニックスさんは、恐れることなく飛び込み台へ。
「たあっ!!」
しかしフォームはまるで、崖っぷちから突き飛ばされた人のよう。
「夏はやっぱりこれだねー」
「冷たくて気持ちいい!」
しばしマルコポーロなどで楽しんだ後は、
「私予定あるし、そろそろ帰る」
「あ、じゃあこれあげる」
「何?」
「極東のお土産。すっごく可愛い人形があったんだ」
「おお! 外国のお人形!? 本当にもらっていいの!!?」
なんか、すごく喜んでる?
「うっわー! ありがとう!!
ちょうど家に飾る小物探してたところなのー♪」
「僕も、そんなに喜んでもらえるとは思わなかったよ」
めったに見せない満面の笑顔。
姉貴もこんな顔できるんだね。
自宅に帰って飾ってみた。
(なんか、イメージと違う……)
(この地味くさい人形を、いったいどうしろと)
よくよく眺めてみたら……。
「ぷっ!
キャーーーーーーーーーーーはははは!!!!!!!!」
なぜか大爆笑。
大ウケですか。
どの辺が姉貴のツボにはまったんだろう。
「……さ、掃除したらヴァズの友達んちに行くかな」
久しぶりに外出した姉貴の半日でした。
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