フェニックスさんに誘われた姉貴は、早速ブルーウォーター村のプール施設へ。
無断で友達同伴……。
「ピアフさん連れてきちゃったけど、よかった?」
「あ……、僕は構わないよ」
「フェニックスさん、今日はお招きありがとうございます」
「えーと、栄養足りてるって言ってたけど、そんなにも見えないよ?」
「……」
「フェニックスさん、それフォローになってませんわよ……」
姉貴はどっちかと言うと、ズバッと本当の事言われたほうがいいみたいだね。
性格的に。
三人ともお腹がすいていたようなので、先に食事。
前の客の食べ残しがある席に案内されたみたい。
「ここいいよね。運動できて燃料補給も出来て。ピアフさん、ここ来たことある?」
「家にこもってミシンとろくろばかり。今日はいい息抜きになりそうですわ。
エーナさんは?」
「私も遊びで外出するのは、越してきてはじめてかも」
一見両手に花にも見えるけど、一方の花は棘だらけです。
「私これにする」
メニューは即断。
姉貴は迷うタイプじゃない。
ちょっとそれ、結構高い料理じゃないの?
いくらフェニックスさんのおごりだからって……。
やってきた料理。
姉貴はフライドチキンセット。
雑貨屋のお姉さんは、ミートボールボロネーゼ風パスタ。
フェニックスさんは、チーズバーガー……。
一応それぞれが好物を選んだ結果みたいだけど。
「エーナさん、鍋つかみ卒業したんですって?」
「今はテディベアに凝ってるの」
「あれ、エーナさんって洋裁始めたの?」
「まーね。
あんたはどうよ、ロンドステでの仕事」
「フェニックスさん、あの高級レストランで専属ヴァイオリニストやってるんですか。
すごいわー!」
「え、いや、それ程でも……」
「けっこう毎日のレッスン自体がきつくてね。お客さんも耳が肥えてるし。
この間ようやく休暇が取れて、極東へ息抜きに行ったんだよ」
「旅行いったんだ。あ、今日呼んだのは土産話ってわけね」
「楽しかったよ~。枯山水で砂利に模様つけたり」
「瞑想してみたりしてさー」
「忍者に会った?」
「壁がなくて障子って紙で部屋を区切ってるって、本当ですの?」
「う~ん、よく分からないけど、老師には会ったかな。
タケミズ村の古い伝説について教えてもらったよ」
フェニックスさん、食べるのが一番遅かったりする。
「ご馳走様~」
「あ、外まだ雨だね」
「ここだけでしょ。ブルーウォーター村って、天気崩れやすいし。
リバーブロッサムヒルズはきっと晴れよ」
食後に運動。
お腹痛くなりそう。
前へ / 次へ
PR
トラックバック
トラックバックURL: