「ペラペラの鍋つかみ、かんせーい!
さて、そろそろ晩御飯にしようかな」
ピザ……。
「雪、もっとたくさん積もるといいねー。
前の山で、スキー出きるかもよ」
「うん。ところで姉貴、今日人が来てたんだけど。
赤毛の、気の弱そうな男の人」
「ああ、あの女顔ね。あいつのおかげで、私、仕事を首になっちゃったの。
私よりヴァイオリンが上手だから、仕方ないんだけどね。
でもねー、なぜか私にまとわりついてきてねー」
「なんか言いたそうだったけど、オドオドして全然話し始めないのよ、あいつ。
じれったくてイライラしてきたから、一発決めてやった」
「……それであの人の左目、あんなに腫れてたんだね」
「でも、弱い者いじめは良くないよ!」
「いじめたつもりなんか、ないわよ」
「明日から、また新しい勤め先探さないとね~。
じゃ、おやすみ。あと片付けといて」
「姉貴、その服……下着」
「パジャマよ」
Tバックじゃないだけ、マシだと思った方がいいんだろうか。
日記書いて寝ようか。
テレビとか、欲しいものはたくさんあるけれど……。
この家に欠けていて、絶対に揃えなきゃいけないものが、他に沢山あるんじゃないか。
そう思った一日だった。
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■おまけ
別家族でプレイ中に見た光景。
ヴァズゲン君が二匹の野犬に絡まれてました。
つくづく、ついてない少年です。
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