木曜日は、朝7時に起床。
時間に余裕があるから、きちんとベッドメイキング。
おー、怪我もだいぶよくなったな。
なんて、洗面所の鏡で喧嘩の怪我の痕見てたら、姉貴も起きてきてたみたい。
「おはよー♪」
やっぱり、そのパジャマですか……。ああいうの、好きなのかな。
学校に行く前に、新聞。
「コーヒー豆『モカ』輸入停止? 店長のカフェ、大丈夫なのかな……」
なかなか充実した朝だった。
そして、俺の成績は相変わらず不充実!!
でも、成績だけで学校最悪の生徒って決め付けないでよ!
「俺の成績の原因は、やっぱこれかー……?」
宿題ためちゃうと、どんどんやる気なくなるよなぁ。
でも姉貴がこれ見たら、怖いかも。
……でも、やる気起きねーっ!
「ただいま。それ、買ったの?」
「うん。900$よ、900!
これも、ダイエットのため! それに、健康にもいいし、体も丈夫になるし」
そして我が家の家計は、再び2桁に逆戻り。
今日あたり、また請求書が届くはずなんだけど、支払い大丈夫?
「ピザで太ったこのお肉を燃焼させて、スタイル抜群に戻ったら、またダウンタウンで大儲けしてくるわよ♪」
「じゃ、それまではダウンタウン出稼ぎは、休み?」
「まーね。このお腹とお尻じゃね。
でも今日、ようやくミシンの銅バッジ取ったのよ!
しばらくはミシンの稼ぎだけでもどうにかなるわ。あんたもバイト始めたしさ」
新しい運動器具とミシンの上達で、姉貴もだいぶご機嫌。
「で、あんたその顔なに? また喧嘩したの?」
「あー、まー……。少し」
「また例の連中?」
「うん」
「残念ながら、今日は負けちゃったよ。
俺、やっぱり喧嘩弱いみたい」
「そのまま負け続けときなさいよぅ。
そんな連中、相手にするだけ損! 一銭にだってなりゃしない」
「やだ。
悪いのは向こうだし、喧嘩するからには、勝ちたいよ!」
「あんたも頑固ねぇ。でも、その顔でバイト行くの?」
「化粧で隠せないかな。姉貴、ファンデーションとか持ってない?」
「私、そんな粉を必要とするような肌してないから」
美白も必要ない、真っ白だもんね。
しかたない。この顔でバイト行くか。
「こんにちわー! 今日も頑張りまっす」
「すごい顔してんな。俺も、てめぇくらいの時には……。
ま、細かいことはどうでもいいわ。さっさと働け。
トイレがお前を待っている」
トイレが?
詰まってた……。
誰だよ! こんなに紙を使った人は!!
たまにいるよな。店の紙だからって、信じられないくらい大量に使う人。
環境にもトイレにもお尻にも、優しくありませんって!
「トイレ……」
「すみません。こっち故障中なんで、隣使ってください」
「トイレ……」
「故障中でーす!」
この店のトイレ、本当に大人気だな。
お客さんが絶えない……。
トイレを完璧にしたら、バリスタの仕事。
今日もたくさん売れるといいな。
もちろん、ちゃんと手を洗ってからエスプレッソ入れてるよ!
ところで、あのおばあさんもコーヒー飲むのかな。
昨日も来てたけど、怖い顔で店内うろうろしてるだけだったんだよね。
今どきのお店って、慣れてないのかな?
前へ / 次へ
PR
トラックバック
トラックバックURL: