「この池って、どんな魚がいるの?」
「なまずとか、鮭とかバスとか……」
「結構いるんだ」
池は見かけによらず、豊からしい。
「おお!」
とうとうチャーリーがナマズを釣り上げる。
こ、こんなに大きいの!?
よーし俺も。
と、引いたぞ。
今度こそ!
「……」
また長靴ですかい。
まあ、池のゴミ掃除になったと思えば……。
シエラさん、オオクチバスをゲット。
彼女が釣り名人であることは、輝くオーラから一目瞭然だね。
「またっすか!?」
この池、何足長靴が眠ってるんだろう……。
再キャストで糸を投げようとしたら……。
「おう!?」
勢いあまって転倒!
いったー!
池に落ちなくてよかったよ。
慣れないと、釣りもたいへんだね。
頑張った甲斐あって、とうとう俺も大物を釣り上げた!
すっげー嬉しいんですけど!!
夕暮れ前に、うちの姉貴もとうとうご到着。
「こんにちは。お招きありがとう」
「こちらこそ。ゆっくりしてってなー」
釣りがひと段落した俺達は、再び畑の手入れ。
植物が多いと、本当にたいへんだわな。
「姉ちゃん人使い荒いから、ほんと助かるっすよー」
「だからって、友達まで駆り出すことないだろー?」
(なぜに達磨? この家の内装、意味不明……)
しかし、この統一感ない内装には、色々わけがあるのです。
達磨やプラモのおかげで、キャンティさんが違和感無く家に溶け込めてるらしいんだよね……。
「家庭菜園って、儲かる?」
「儲かるっていうより、毎日おいしい野菜が食べられるのがええんかもなー」
「あんたんちも湖近くだから、おいしい魚食べられるんじゃない?」
「家、料理はしないの」
「え?」
「じゃあ、毎日なに食べて生きてるの?」
ピザと中華です。
日が暮れて。
「あんたの姉さん、変わった人だねー!
私、すっごい気に入っちゃった」
「そ、そうですか?」
確かに真っ白で変わってはいるけど、インパクトの点ではこの人には及ばないと思うな。
「……なんか今、余計な事思わなかった?」
「いや! そんなこと全然ない……っす」
姉という生き物は、本当に鋭いんだから。
もう……。
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