「うちの金庫、番号忘れて開かなくなちゃってさ~。君のその素敵な筋肉なら、どうにかなりそうだよねー」
「そんなに筋肉が好きなら、一回抱きしめてあげようか」
気色悪い会話ですが、これでも湊は精一杯がんばっているのです。
寮の男子全てをものにする野望のために。
まだいる牛。
「うししし。おじょうちゃん、かわいいやんけー」
「むっ」
「牛にかわいいって言われても、別にうれしくないわよ。だって、あんたの方がずっとかわいいもん!」
たしかに、牛の被り物は憎めない愛らしさがありますもんね。
「へっへーん! 俺、かわいいって言われたもんねー」
「……僕に自慢しなくても、いいじゃないですか……」
それより、牛。
後ろ後ろ!
「宿敵ラマァァァァァァァ!!!!」
ばすんげこん
こんな狭いところで喧嘩なんぞを……。
うるさい人たちは置いといて、こちらは優雅に夕食とでもいきましょうや。
信也、こちらのお下げな女の子と一緒にご飯を食べることが出来たようです。
「あたしの部屋、なんか汗臭いんだよねー。きっと前に使ってた人は、体育会系のゴリラ男なんじゃないかしら」
「僕の部屋なんか、壁に十字の穴が開いてたよ……。悪霊払いでもしたのかな……」
皆一緒に食べればいいのに、このひと、向こうで一人で食べてます。
なにか他のNPCとは違う雰囲気な彼。
なんとなく、ミステリアス。
さて、この間レポートを頼んだ女の子。
「じゃあ、デートしようか」
「どこに連れてってくれるの?」
時間も遅いので、デートは裏のプールサイドで。
ロマンチックではないですか。
と、こちらは屋上に一人。
「うわぁ。星がきれいだなぁ。僕の父さんは、一体どの星の人にさらわれたんだろう」
今度は君がさらわれないように、気をつけてね。
PR
トラックバック
トラックバックURL: