自宅に戻り、私が寝巻き姿のまま執筆していると、部屋の扉がすうっと開きました。
富永さん!?
勝手に家に入っていらしたの!?
いつのまに。
そして富永さんは、私に優しくキスしてくださったんです!
何が起こっているのか、私には信じられません。
今のキスで私達の心に、真っ赤なハートが生まれました!
こんな気持ち、生まれて初めてです。
でも、ああっ!!
私の家は狭くて、シングルベッドしかなかったんです!!
まさかこんなことで、こんな間の悪い目にあうとは。
小さな家も、時に不便です。
それでも、富永さんはこんな私に、セレナーデまで歌ってくださいました。
私に負けないくらい、内気な人だと思っていたんですが。
こんなとき、私はどうすればいいんでしょうか。
困りましたね。
と、家の前に、私がいつもかわいがっている野良猫がやってきました。
こんなときにくるなんて、本当に間が悪いですね。
でも私、猫をみると放っておけないんです。
雨も降ってきたようです。
家の中にお入り。
あらまあ。
猫を引き取ることになりました。
それにしても、私の友達って、富永さんとそのお嬢さんと、猫だけだったんですね……。
富永さんは、猫がお好きかしら。
なんて思ったりしているうちに、時間は過ぎて。
富永さんは、帰宅です。
そういえば、もう夜の2時ですわ。
でも私、なんだか今日は眠れそうにありません。
こんな気持ちになったのは、生まれて初めてなのですから。
思い出すと、どうしても顔がにやけてきてしまいます。
ふふふ、どうしましょう。
そして、燃えているのは、私の心だけではないようです。
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