夜遅くに、生嶋さんのおばさんが、家に遊びに来ました。
でも、もう私達は寝る時間だったので、その後すぐにお布団に入りました。
ところが翌朝。
起きてみると、なんだか家の中が変です。
玄関の廊下の向こうに、昨日の夜まではなかった廊下と部屋が付け加わっていたんです!
これは一体どうしたことでしょう。
一晩のうちに、私達の家は一棟分広くなっていたんです。
お父さん、なんて早業なんでしょう。
その上、家の中に見たこともない猫がいました。
首輪をしているから、飼い猫です。
「昨日の夜にねー、家族が増えたらしいんだー」
と、空が教えてくれました。
そういうことだったんですか。
「皆、おはよう……」
あ、おばさん。
でも、今日からは、お母さんって呼んだほうがいいのかな?
学校から帰ってきても、なんだかうきうきして落ち着きません。
家族が増えるのって、うれしいですね。
ちなみに、今日空が学校からつれて帰ってきたお友達、かっこいいですね。
うらやましいなぁ。
空の彼氏なのかな。
お父さんはなぜか下着姿のまま、小説の執筆です。
老人とその飼い犬の静かな生活を題材にした小説みたいです。
お兄ちゃんにその話をしたら、地味だなぁって言ってました。
そうそう。
家が広くなったときに、私専用の部屋も出来ていたんです!
これでもう私は、一人前のお姉ちゃんですね。
お母さんは小説の執筆中。
私達は、友達と夕ご飯。
今日の友だちも、空が連れてきました。
空のほうが、男の子にもてるんです!
確かに空はかわいいけれど……、
お子様には、まだまだ私のミステリアスな魅力なんて分からないのかもしれませんね。
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