恋人候補のブラントさんと、高級レストランでお食事した帰りです。
といっても二人きりでというわけではなく、ソナの友達(SSの太めな女性)と三人で。
お友達は既婚者で妊娠中なので、お目付け役みたいなものですね。
「で、どう?
私たち、付き合っちゃう?」
提案してみるソナ。
「いいけど。別に。君がそうしたいなら」
いまひとつな反応の彼氏。
煮え切らないままの、ファーストキス。
でもソナの顔つきがとても優しくなりました。
少なくとも彼女は、幸せを感じているようです。
「で、付き合ってくれるんだよね」
「うん」
後ろでラフすぎる格好してるおじいさんも、やさしく見守ってくれてます。
「じゃ、今日もう遅いから、またね……」
「え? もう帰っちゃうの??」
後ろで知らないお姉さんも、見守ってくれてます。
ってギャラリー多いな。
「この子どこの子?」
彼氏と別れて。
レストランで食べる前から、幼児が放置されているのが気になってました。
改めて周りを見ても、この子と同じ姓の大人は見当たりません。
もしかして、子ども忘れて帰った?
忘れ物の幼児を自宅らしき所に送ってあげようとしたんですが、他所の子は連れ回せないようです。
仕方ないのでレストランに再放置して、ポロの妹さん宅へお邪魔してみました。
気になる姿が窓越しに見えますが……。
「ねえ、また養子とったの?」
「あら、私が養子をとったのは初めてよ」
命知らずな妹が、男の子の養子をとっていました……。
これでこの家の子どもは3人です。
一人で育てる気か?!
「私、あさってくらいに結婚する予定だから、時間あけといてね」
「……言い切っちゃっていいの? まだプロポーズもしてないんでしょ??」
とりあえず、彼氏の報告をしておきました。
この家、本当によく養子をとりますね。
ナワン家は全然養子をとってないのに……。
「ところで何で俺、この家に住んでるわけ?」
「さあ……」
「ソナ、遅くね?」
「また夜釣りでもしてるんじゃない? 魚的な意味で。
それより、お風呂入ってきてくんない?」
緑の煙、わきから立ち昇ってるんですね……。
(俺、なんでこの家にいるんだろ……)
しかしお風呂が壊れてるんで、まずは修理です。
「明日プロポーズするの?
だったらチューのために、ちゃんとハミガキしていかないとね!」
「えー、めんどくさいー」
後方ではポロさんが膝だけ出して湯船に沈んでます。
ご心配には及びません。
溺れているのではなく、遊んでいるだけなので……。
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