家に帰ったあと、また信也から電話がかかってきて、シム付き合いのお誘いがありました。
ですので、ちょっと行ってみることに。
目的地に着いて、タクシーから降りてきたのは、信也のお父さんと……、
緑の子供達……。
信也、家族をシム付き合いに連れてきたようです。
友達他にいないもんな……。
それはともかく、今夜足を運んだのは、ダウンタウンの小さな画廊。
ここのオーナーは、ヒルズの人々の肖像画を描いていることで有名です。
「オーナーさん、どうしてヒルズの人たちの肖像画を描いているんですか? 注文を受けたから?」
「いや、ただの趣味だよ」
画廊を回ってみると、理香の伯母さん真美の肖像画もありました。
「ふーん。伯母さんも描いてもらったんだ。いいなぁ」
理香、シム付き合いはそっちのけです。
「あのー。私も描いてもらっていいですか? あ、でも私、あんまりお小遣い持ってないんですけど……」
「別にかまわないよ。お金ができたときにでも、絵を買い取ってくれれば」
「え? そんなのでいいんですか? 私、大学卒業までお金ができないかもしれないけど」
「いつでもいいよ。それまでは、ここに絵を飾っておくから。ここに飾ってある絵もみんな、モデルが絵を買い取って、ここに展示してくれるよう頼まれてるものなんだよ」
「へえー。じゃあ、描いてもらっちゃおうかな……」
「それじゃあ、今度僕のアトリエにおいで。伯母さんと一緒に来るといいよ」
自宅に帰ってきて。
「慧、お姉ちゃんね、絵を描いてもらうことになったんだ」
「ふーん。よかったね」
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