突然現れた双子の赤ちゃんで、家がてんやわんやになっているところへ、以前レストランで会った同級生の女の子、佐武理香さんが遊びに来てくれました。
「どうしたの突然?」
「暇だから、遊びに来てみたの!」
僕は、しばし家の中の非現実を忘れて、彼女とじゃんけんで遊びました。
でも、家の中から赤ちゃんの泣き声が聞こえてきて……。
彼女は、家の中に入っていきました!
見ちゃいけないものが、いっぱいある家の中にです!
ところが彼女、何も不思議がることなく、赤ちゃんを抱っこしてくれました。
「へー。信也君の妹? かわいいわねー」
でも僕の妹達……、緑色なんですよ?
彼女、結構たくましくて、いい人なのかもしれません。
その後彼女は、テレビをつけたり消したりの謎の行動。
子供が寝ようとしているときに、それはないと思うんですが……。
子供達が寝静まったあと、三人で夕食にしました。
「今までは二人だけだったから、うれしいな、信也」
「う、うん」
僕は緊張して、食事がほとんど喉を通りませんでしたが。
我が家に二人も赤ちゃんが現れたことで、僕の仕事も増えました。
家が狭くてオムツ交換台が買えないので、汚れたオムツはいつも床に散らかります。
ここに来て、父はよくトイレを詰まらすようになりました。
直すのは、もちろん僕の役目です。
忙しい中、日にちはどんどん過ぎ去って、双子達の誕生日になりました。
この子達が僕の妹達だなんて、まだ信じられません。
成長した妹。
鼻のないのが、星子(ほしこ)
鼻のあるのが、空(そら)
……ちょっと不憫な顔ですので、
訂正。
こちらが妹の空です……。
そしてこれから、僕達の育児地獄が始まるのでした。
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