お父さん、出来立ての小説を銀河に読んであげてます。
銀河にはまだ少し難しいんじゃないのかな。
私も、終わったら読ませてもらおうっと。
私の番が回ってきました。
お父さんの最新作は、「コスモ漂流記」。
医者の乗った飛行機がUFOにハイジャックされて、医者一人が絶海の孤島に投げ出されるストーリー。
お父さんにしては、かなり派手な展開ですね。
孤島で目を覚ました医者。
彼を最初に襲ったのは絶望などではなく、強烈な吐き気と背中の痛み。
『これは一体!?』
医者であるが故に、いち早く真相に気づいた彼の叫びが、孤島を覆う。
むむむ。
今回の小説は、すごく面白そうです!
お父さんの新作をお祝いしに、お兄ちゃんが家に帰ってきました!
お嫁さんと一緒。
すごく美人です!
出版社にお勤めしているお兄ちゃん。
今回のお父さんの小説は、じわじわと長期にわたって売れていく良作じゃないかって言ってました。
今までの作品は、地味ですぐに忘れられちゃうようなものばかりだったんですって。
執筆がひと段落したお母さんが、お嫁さんとゲームで遊び始めました。
二人とも、遊ぶのが好きみたいです。
対戦とは言っても、「シムズ3」で一体何を競おうというのでしょうか。
「っしゃー!! 私のほうが先にダイエット成功ーーー!!」
「負けちゃったわ~」
シムのダイエット対戦?
(二人とも、子どもみたい……)
お兄ちゃんも、ゲームに熱くなる二人に、少し呆れ気味。
銀河の姿が見えないと思ったら、お風呂でした。
もう8時ですね。
私達も今夜、大学へ発つつもりなんです。
「お兄ちゃんの家、ネズミいる? うち沢山いたけど、キムが全部追い出しちゃった」
「キム、ゴキブリも退治してくれたらいいんだけどね」
銀河は、まだほとんど会ったことのなかったお兄ちゃんとおしゃべり。
お兄ちゃん、また家に遊びに来てあげてね。
銀河はお休み。
私達がいなくなると、この小さな家も広く感じるかもしれませんね。
キム……。
通り道で寝てます。
せっかく猫ハウスがあるのに。
「本読んで……」
空、銀河はもう寝ちゃったよ。
さあ、そろそろ大学へ出発です。
友達出来るといいなぁ。
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