金曜の夜です。
明日が休みだと思うと、内気な僕は心が躍ります。
「明日は休みだけど、お前の明日の予定はどうなってるんだい? 友だちとどこかへ出かけたりするのかい?」
「特に予定はないよ。でも、出かけてみようかな……」
外に出かけるのは憂鬱ですが、家の中ばかりにいるというのも、体に毒ですね。
出来れば父にもお出かけしてほしいのですが、執筆がありますし。
翌朝、僕はタクシーを頼んで、出かけることにしました。
もしかすれば、出かけた先でいい出会いがあるかもしれません。
やってきたのは、ダウンタウンの愛の生垣迷路です。
僕も一応ロマンス願望ですから、彼女の一人でもできればうれしいものです。
生垣迷路を一人でさまよっていたら、同じ年頃の女の子を見つけました。
とても勇気のいることですが、がんばって話しかけてみようと思います。
「あの、えーと、こんにちは」
「ちわ! あなた、どこかで会ったっけ?」
「僕達、一緒の高校じゃなかったけ? シム公立高校の……」
「なんだ。隣のクラスの子なんだ、君」
よかった。
彼女、笑ってくれました。
「それで、そのー……」
「うん」
「………………」
いけません。
会話が続きません!
あーあ。
彼女、向こうに行ってしまいました。
やっぱり僕にはナンパなんて、一億年早かったに違いありません。
次にやってきたのは、サンシャインパーク広場です。
友だち以上、恋人未満の相手を探すのに、最適な場所なんだそうです。
同じ年頃の女の子が居たので、話しかけてみましたが。
「あんたもしかしてナンパ? 悪いけど、あんたみたいなの趣味じゃないから」
一蹴です。
物事はうまく行かないものです。
仕方なしに、一人でチェスでもして、時間をつぶすことにしました。
僕がチェスをしていると、こんな人が加わってきました。
そのメイクは、なにかこのあたりの風習なんでしょうか……。
この人とは、友だち以上恋人未満の間柄にはなりたくありません。
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