泥棒の来た翌朝は、気持ちよく明けました。
「運転手さん、おはよう!」
理香、スクールバスの運転手に、元気に挨拶。
「えへへ。家に泥棒が来たこと、今日友だちに話しちゃおうっと!」
転んでもただでは起きない。
話のネタにされちゃってます、泥棒。
さて、学校から帰って来ました。
今日の成績は?
「う~んと」
「こんな感じ?」
ちょ……。
そのテスト、文字通り真っ白じゃん!
「ま、人生こんなこともあるわよ。気にしない気にしない」
真っ白なテストの答案は、ポケットに隠しちゃいました。
さて、今日は学校からお友だちも連れ帰ってきました。
三田家の信一です。
二人とも、こーんなに仲良し。
信一、ちょっと照れてるようにも見えますが。
ちょっといたずらをしてみました。
理香、絨毯の上で足をこすって……。
「信一君~」
「なに?」
バチッ!
「ぎゃっ!?」
静電気ショックのいたずらです。
「ビリビリするぅ」
相当のショックですね、これは。
下に絨毯があると出来るいたずらみたいです。
いたずらのあとは、仲良くおしゃべり。
「家の両親さー、テレビゲーム買ってくれないんだ。店に置いたら、絶対お客さん喜ぶと思うのにさぁ」
「あたしんとこも、テレビゲーム買ってくれないよ。ゲーム機置く場所がないんだって」
この家、そこそこ狭いですからね。
「理香ちゃんも、今度うちのお店においでよ。ノンアルコールもあるから」
「行く行く!」
こらこら信一。
飲み屋に友達を誘うんじゃない。
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