孫を授かった直後の、弘美おばあちゃんの願望。
家族願望って、これだからもう……。
いい加減にしなさい。
すやすや眠る理香ちゃん。
眉が金髪ですけど、一体誰に似たんでしょうね。
仕事に行ってて出産に立ち会えなかった彼方さんも、朝になって初めて理香ちゃんを抱っこしました。
「元気な女の子に育っておくれよ」
シムは放っておくと、すぐに赤ちゃんに過剰にミルクを飲ませたがります。
「かなたさん、いい? ミルクは朝の八時と夜の八時、一日二回ですよ。それ以上は、飲ませすぎですからね」
「分かってるよ、分かってるよ」
「はいー、おいちいねー」
こくこくと元気よくミルクを飲む赤ちゃんを見るのは、楽しいものです。
「はい、おしまい」
なんだかまだ飲み足りなそうな顔をしてますが。
ミルクを飲ませた後は、ゲップを出させます。
いいおじいちゃんぶりですね。
理香ちゃんを羨ましそうに見ている人が、ここに一匹。
ころです。
僕もかまってほしいなぁって、ところでしょうか。
理香ちゃんが生まれてから、佐武家のアイドルの座を奪われてしまいましたね。
「はいはい。ころも忘れてないよ。いい子だね」
「わぉん」
いまだに仕事が見つからない礼治。
暇をもてあまして、理香ちゃんによく構ってくれます。
「理香、パパと一緒に遊ぼうか」
「きゃっ」
パパのほっぺに、ぴたん。
「理香は本当に、小さなおててをしてるね」
舅と嫁が、ゴシップ話。
「実は弘美のことだがな……」
彼方さん、弘美ちゃんはすぐそこでピアノ弾いてるんですけど……。
「実は浮気がばれたことがあってな」
「まぁ!」
浮気って……。
「相手は、竹中樹って男なんじゃ」
「ほう!」
彼方さん、あなたそれで過去にいっぱい苦労したでしょう!
ゴシップ話というより、衝撃の暴露話です。
しかも普通、それを被害者のあなたが明かしますか。
「お二人には、そんな過去が……」
そりゃ、あいた口もふさがりませんね。
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