結婚パーティーが枕たたきとキックバックであまりに収拾がつかなくなったので、こんなものを用意してみました。
シャンパンで乾杯。
これなら、皆が参加してくれるかな?
さっそく、礼治君の身内の一人が、シャンパンに飛びつきました。
彼が音頭を取ってくれるようです。
「今日の結婚式を祝して! 礼治叔父さんに、乾杯」
「乾杯!」
やっとみんなの足並みがそろいました。
感動だ。
乾杯の後、スプーンでグラスをチリンチリンします。
きれいな音ですね。
「次は、私が音頭を取るわ」
「いや、今度は僕が」
そしてやっぱり始まった。
誰もが我先にとシャンパンで音頭を取りたがります。
枕たたきが収まったのはいいけど、今度は乾杯の嵐。
そんなに飲んで、便意は大丈夫なのか?
そんな中でもこの二人。
「まだ乾杯やってるのか、あそこは。もしゃもしゃ……」
「きりがありませんわね」
プレイヤーの用意したシャンパンごときに釣られませんでした。
佐武家の頼みの綱は、どうやら彼らにありそうです。
君たち、もういい加減乾杯やめたら?
五、六回は「乾杯する」の行動予約が入ってますよ。
限度ってものを……。
乾杯ばかりで埒が明かなかったので、シャンパンをしまってみました。
すると、思い出したように始まる枕たたき大会。
もういいよ。好きにして。
パーティー会場もだいぶ荒れてきました。
新婦さん、率先してお片づけです。
新郎もお片づけ。
誰ですか。
お皿を床に置いた人は。
お客さんの数も、気がつけばまばらになってきました。
でも、まだ枕たたきはやってるんですがね。
そろそろパーティーもお開きですね。
「楽しかったわね、礼治さん」
「そうだね。皆も枕たたきで楽しんでくれたみたいだし」
しかし、結婚式でまで枕たたきはなかろうに。
弘美ちゃんはなんだかんだで気を散らせながらも、最後まで残ってくれたようですね。
息子の結婚式、よかったですね。
「レニ君どこ?」
またレニ君ですか……。
弘美ちゃん、今日はレニ君の事ばっかり。
レニ君、佐武家の女性の心をことごとくつかんでしまったようで。
皆さようなら。
気をつけて帰ってね。
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