雪がちらつき始めました。
そういえば、もう冬なんですね。
父は朝からわき目もふらずに、ずっと執筆です。
僕は学校から帰って、宿題です。
今日も、誰も友達が出来ませんでした。
話しかけるタイミングって、結構難しいんですよね。
せめて、成績だけはよくなりたいものですが、宿題、難しいなぁ。
父に教えてもらえればいいんですけど、執筆の邪魔をしちゃまずいし
父は数学科の出なので、数学と英語だけは、頼りになるんですよね。
隣室で物音がしました。
どうやら、執筆が終わったようです。
いつもの背伸びをしているんでしょう。
ここに引っ越してきてから、初の収入です。
これで当分、暮らしていけますね。
ベストセラーにならなかったのは、やはり小説の内容が地味だったからでしょうか。
今晩は、お祝いに僕の得意料理を出すことにしました。
スパゲティミートソースです。
「父さん、次の小説の構想は練ってるの?」
「うん。次は、植物シムの一生を書いてみようと思うんだ」
植物シムって、あの太陽と水と愛情さえあれば生きていける人たちですか?
今度の小説も、地味そうです。
食事が終わると、父はまた仕事場に戻っていきました。
父は家にこもってばかりですね。
たまにはどこかに連れ出したほうがいいんでしょうか。
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